大桟橋と女王
うた : risa 作詞・作曲:risa
365日 色々な思いで
この人生を過ごす
なんにもないようで
いろんなことに心打たれて過ごしている
このはるかな大桟橋を
静かに船出していく
大きな美しい船をみたとき
思った
大きなものは、
ただ大きいから心打つのではなく
そこにたくさんの手があるから…
振り返ってみると
そこに、
私たちの手が加わった現場(ばしょ)がある
私はもうすぐそこから卒業するけれど
離れたらよりいっそう
その現場(ばしょ)に心寄り添わんことを
いま、私は心密かに誓います
大きな音が二つして、
ゆっくり船出していく景色をみたとき
なんでもできそな気がした
心の曇りが吹っ飛んでゆく
久しぶりに、心ぎゅっと掴まれてしまった
映画のワンシーンのような景色
こころが晴れ渡ってゆく
景色が良くて、遥か遠くを見渡せる、大好きな大桟橋。
この日、大桟橋に寄港している、世界で最も有名な豪華客船「クイーンエリザベス」の出港日という。会社の後輩から何気なく聞いて、夜、せっかくだからちょっと見てみよう、と思って見に行った。
そうしたら、その船は、想像を絶するほどの大きさ。まるで巨大なビルのよう。
でも、ただ大きいから心打たれたのではなく・・・細部までこだわったその造りに、圧倒された。誰かが一つ一つ、手をかけたのだろう。
大桟橋は、普段にないにぎわいを見せていて、「Welcome」のロウソクが置かれている。船の上には、どこか遠い国から来た人々がいて、大桟橋には日本人が溢れ、手を振り合っている。
やがて、出港の時間になると、大きな汽笛が鳴り、歓声の中、女王は去っていった。これからどこに行くのだろうか。きっと私の知らない遠い国へ・・・。
そして、振り返ってみると、そこに、私が仕事でよく赴いている工事現場があった。私はあと数週間で、現場から遠い部署に行ってしまうけれど、ものづくりの最前線である、現場のことを忘れずにいよう、そう心に誓ったのでした。
(risa)